森林を想い、森林へ還す
林業の衰退とともに、かつてあった豊かな里山は姿を消し、人の営みに寄り添うことのない森林は荒廃の一途をたどっています。林業が衰退しているということは、森林も危機的状況にあるということです。森林を活かす術もなくそうとしている今だからこそ、「森林へ還す」を合い言葉に、人と森林の関係を見直し、持続可能な森林活用の仕組みづくりが必要です。私たちは付加価値の高い地域材の供給体制づくりやCO2認証制度の確立など、人と森とのあらたな営みの在り方をカタチにしていきます。
森林保全につながる地域材の安定供給体制づくり
林業が衰退すると、森林は荒廃します。木材価格の低迷や、外国材への過度な依存によって、森林所有者は森林を整備・循環させることもままならない現実を抱えています。
未来の私たちが森の恵みを享受するためには、森林所有者の善意による施業に頼らない、持続可能で自立した新たなビジネスモデルの確立が急務です。
kikitoは、地域全体を1つの森林工場と捉え、kikito 自体が市場機能の一部を担い、地域材を地域で製材・加工することで、輸送や市場コストを削減し、そのストックリスクを分散させることをめざしています。
また、森林所有者(林家)に対して木材市況に囚われずに持続可能な施業を行える原木価格の仕組みづくりを行っています。
地域“財”を活かした商品開発
地域の小径木や間伐材を中心に、木々と暮らすアイテムの開発と販売支援を職人さんや企業と協働で取り組んでいます。びわ湖の森の恵みを活かした商品を、活かす技をもつ職人さんとともに生み出し、人々が生活に取り入れる。そんな自然なサイクルを創造することを目的としています。
森林整備に貢献する紙製品の開発
kikitoペーパーは地域の森林を少しでも元気にしたい!という想いから生まれました。森林整備と資源の循環利用を目的としたkikitoペーパーは、間伐材を有効利用してつくられた「びわ湖の森」を元気にする商品です。この紙を使用していただくことで、びわ湖の森が更新されていきます。
びわ湖の森 CO2
地球温暖化をはじめとする環境問題が深刻化する現在、これまでのような木材の供給と消費という関係だけでなく、森林機能を積極的に向上させ森の恵みを持続的なものとするためのより強い森林と私たちの関係構築が必要不可欠です。とくに、京都議定書以降、CO2の吸収源として機能する森林の確保は国際的な約束事となったこともあり、森林の機能の向上に対する取組みは世界中であらたな局面を向かえています。環境保全活動に積極的な企業の多くが、間伐や植林など継続的な森林整備を通じて森林のCO2吸収機能を向上させる支援を実施、その支援によって生まれたCO2吸収機能の増加量を評価する仕組みづくりが世界各地ではじまっています。